ゼラチンとアガーの7つの違い|原材料?食感?融解温度?

「ゼラチンとアガーって何が違うの?」

「どうやって使い分ければいいの?」

 

そんな疑問を解決します。

 

料理をしていて食材を冷やし固める手段として「ゼラチン」や「アガー」や「寒天」といった凝固手段があります。

 

レシピを見て作るときは書かれた通りの物を使えば良いですが、自分のオリジナルのレシピを考える時に一体どれを使えばいいのか?

 

またはどれかに代用できるのか?という疑問が湧いてくると思います。

 

そんな疑問を飲食業界で15年以上の勤務経験(得意分野はフランス料理)がある僕が解説します。

 

最後までお読みいただければ、「ゼラチン」と「アガー」の違いを理解して使い分ける事ができるようになります。

 

ゼラチンとアガーの7つの違い

ゼラチンとアガーは一体何が違うのでしょか?

ここでは以下の7つについて解説します。

  • 原材料
  • 食べた時の食感
  • 相性の良いレシピ
  • 色や透明感
  • 融解温度
  • 凝固温度
  • 使用上の注意

 

これらの違いがわかれば、ゼラチンとアガーの違いがわかります。

 

原材料

原材料の違いはこちら。

ゼラチンに関してはなんとなく知っているという方も多いかもしれませんが、アガーって何からできているのかしらに人も多いのではないでしょうか?

 

ここではゼラチンとアガーについての原材料の違いについて解説します。

 

ゼラチン

ゼラチンというの牛や豚の骨に含まれるコラーゲンから抽出されて作られます。

ですので、動物由来の食品になっています。

 

動物性の食品なので、ベジタリアンの方やヴィーガンの人には食べることができません。

飲食店で使う場合には注意しましょう。

 

アガー

一方のアガーですが、原材料を知っている方は少ないのではないでしょうか?

アガーの原料カラギーナンという海藻などから抽出したものです。

 

ですので、植物性の食品です。

ベジタリアンの方やヴィーガンに方も食べることができます。

 

食べた時の食感

次に食べた時の食感というのが気になりますよね?

 

ゼラチンとアガーを使った料理の食感にはどのような違いがあるのでしょうか?

ここでは食感の違いについて解説します。

 

ゼラチン

ゼラチンの食感の特徴はなんとなくイメージできるのではないでしょうか?

プルプルのゼリーだったりふわふわしたムースなどを食べた事があると思います。

 

それらの食感がゼラチンで固めた食材の食感です。

 

アガー

一方のアガーの食感ですが、こちらも食感的にはゼラチンと似ています。

 

アガーの食感というのは滑らかで、フルフルとした食感です。

ゼラチンとかなり似ている食感ですね。

 

色や透明感

ゼラチンとアガーを使用した時の色味はどんな感じなのかというのが気になりますね。

 

色がついていては綺麗な色味の料理を作る時に邪魔になってしまいますからね。

 

ゼラチン

ゼラチンの色味は基本的には透明ですが、ものによっては少し黄色味がかることがあります。

 

そこまで気にすることはないです。

 

アガー

一方のアガーはどうでしょうか?アガーの色味は無色透明です。

 

ですので、綺麗な透明の料理を作ろうとしているなら、アガーを使って凝固させた方が綺麗に作れます。

 

相性の良い料理

ゼラチンやアガーと相性の良い料理というのはあるのでしょうか?

 

それぞれの特徴を生かすと、それぞれどんな料理に相性が良いのか気になりますよね?

ここではそんな相性の良い料理をご紹介します。

 

ゼラチン

ゼラチンを使った料理で相性が良いのゼリーやババロア、パンナコッタなどのプルプルした食感を生かした料理です。

 

これらの料理を作るときはゼラチンを使うことをおすすめします。

 

アガー

では、アガーはどうでしょうか?

先ほども書きましたように、アガーの食感もゼラチンと似ているので、主に代用が効きます

 

ゼラチンで作れる料理はアガーで代用して作れます。

しかし、分量をうまく調整しないとふるふるというよりは、ブルンブルンという食感になってしまいます。

 

融解温度

続いては融解温度についてです

この融解温度を理解していないとゼラチンにしろ、アガーにしろ、うまく使いこなすのは難しいです。

 

それぞれの融解温度をご紹介するので、参考にしてみてください。

 

ゼラチン

ゼラチンというのは主にタンパク質でできています。

タンパク質というのは60度から変性を始めます。

 

つまりゼラチンを完全に溶かすには60度以上に加熱しなければ、綺麗に溶かすことはできません。

 

アガー

アガーの融解温度は70度と言われてます。

 

しかし、アガーの原料であるカラギーナンの種類によってはもっと低い温度で融解する場合もあります。

 

ですので、完全に溶かしきるには70度以上に熱することが必要です。

 

凝固温度

続いては凝固温度です。

ゼラチンもアガーも本来の目的は食材を凝固させるために使います。

 

その為には、凝固温度を理解して置くことが料理上手になる近道です。

 

ゼラチン

ゼラチンの凝固温度は20度以下です。

冷ましたら固まるという事は知っていても、何度?

というとこまでは知らない人が多いのではないでしょうか?

 

この凝固温度を知っていれば、必ずしも冷蔵庫にいれなければいけないということも分かると思います。

 

何故なら、寒い冬でしたら冷蔵庫に入れるよりも外気温の方が寒いという事があります。

 

その場合は冷蔵庫にいれなくても凝固しますからね。

 

アガー

一方のアガーですが、常温でも固まります。

つまり温度にすると40度以下になれば凝固するという事です。

 

冷蔵庫にいれなくても凝固するので、大変便利ですね。

また、凝固温度と融解温度間の温度帯なら温めることも可能です。

 

わかりやすく言えば、温かいゼリーを作る事が可能です。

 

使用上の注意

最後にそれぞれの使用上の注意です。

どんなことに注意すればゼラチンやアガーの魅力を最大限に発揮できるのかを解説します。

 

ゼラチン

ゼラチンを使う時に注意しなければならないのが、酵素の含む食品を凝固させたい時です。

 

酵素の含んだキウイやパイナップルと一緒に使うとこれらの持つ酵素によってゼラチンの凝固力というのが、弱まってしまいます。

 

アガー

アガーは主に粉末状で販売されています。

 

ですので、アガーを食材に混ぜ込む時にハンドミキサーなどを使わないとダマになってしまいます

 

そうなると口当たりの悪い料理になってしまいます。

 

ゼラチンとアガーの違いまとめ

いかがでしたでしょうか?

ゼラチンとアガーの違いについて解説しました。

 

大きな違いは原材料が違う事と、融解温度と凝固温度でしたね。

 

それぞれの融解温度と凝固温度をしっかりと理解しておくことで、代用することもできるので覚えておくと便利です。

 

最後にゼラチンとアガーの7つの違いをおさらいしておきましょう。

  • 原材料
  • 食べた時の食感
  • 相性の良いレシピ
  • 色や透明感
  • 融解温度
  • 凝固温度
  • 使用上の注意

 

以上の7つの違いをよく理解す流ことで料理の幅も広がりますし、手際もよくなってより美味しい物を作る事が出来ます。

 

粉ゼラチンと板ゼラチンの違いについてはこちら

☞「粉ゼラチンと板ゼラチンの違い」

 

ゼラチンと寒天の違いについてはこちら

☞「粉ゼラチンと板ゼラチンの違い

 

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