エスプーマと一言にまとめられてしまいがちですが、実はエスプーマのガスには2種類あるのをご存知ですか?
その2つのガスは保存方法も、交換方法も、価格も違ってきてしまいます。
しかもお互いに互換性がないので、一つのエスプーマのサイフォンでどちらのガスも使うことができないのです。
今回はそんなエスプーマのガスの違いについて解説します。
本記事は次の3つのことについて書いています。
- エスプーマのガスの種類とは?
- エスプーマのガスの交換方法とは?
- エスプーマのガスの価格はいくら?
記事を最後までお読みになれば、エスプーマのガス選びで失敗をすることはありません。
エスプーマのガスの種類とは?
エスプーマに使われるガスってどんなガス?
そんな疑問を持たれてる方も多いでしょう。
そんな疑問にお答えします。
エスプーマで使われているガスの種類は、2種類のあります。
その2種類とはこちらです。
- 亜酸化窒素ガス
- 炭酸ガス
以上の2種類のガスになります。
ですので、今回はエスプーマに使用できる亜酸化窒素ガスと炭酸ガスの違いについて解説させていただきます。
しかし、亜酸化窒素ガスも炭酸ガスもそれぞれ異なる方法で保存されています。
ここではその形状の違いについてご紹介します。
ガスボンベ
まずは亜酸化窒素ガスですが、これはエスプーマアドヴァンスと呼ばれ、ガスボンベででの提供となっています。
ステンレスの筒状の中に亜酸化窒素ガスの入ったガスボンベが設置され、上部には黄色いくるくるとしたコードがついています。
その先にステンレス製のエスプーマのサイフォン専用の注入口がついています。
注入口をサイフォンにセットし、ガスボンベのハンドルを回し、開栓するとすると「プス〜〜」っと音とともに亜酸化窒素ガスが充填されます。
欧米ではカートリッジ式の亜酸化窒素ガスと言うのがありましたが、日本では成分規格があわずに使用できません。
ですので、日本国内で亜酸化窒素ガスを使用してのエスプーマを作るとしたら、必ずガスボンベ方式になると言うことです。
ガスカートリッジ式
次に炭酸ガスをエスプーマで使用する場合ですが、こちらは亜酸化窒素とは逆にカートリッジ式のものしかありません。
炭酸ガス専用のガスボンベと言うのはありません。
全長6cm程度の耐圧金属製密閉容器に入れられて、保存販売されています。
使い方はエスププーマのサイフォンのガス注入口にこのガスカートリッジをセットし、蓋を回し入れる事で、カートリッジの口が開き、シフォンにガスが充填できる作りになっています。
エスプーマのガスの交換方法とは?
エスプーマのガスの種類が2種類あることはわかっていただけましたか?
それぞれのガスがなくなった場合の交換方法はどうすれば良いのでしょうか?
そんな疑問を解決します。
こちらを読んでいただければ、エスプーマのガスを正しく交換する事ができるので、事故を起こす事はありません。
それぞれ、ガスボンベとカートリッジ式では交換の方法が異なります。
ここではエスプーマのガスボンベとカートリッジ式の交換方法について解説します。
ガスボンベ
まずは亜酸化窒素ガスのガスボンベの場合です。
エスプーマのサイフォン内のに食材はまだ残っているけどガスがなくなってしまった場合は、先ほどご紹介したようにガスを補充していただければ大丈夫です。
黄色いくるくるとしたコードの先の注入口をサイフォンにセットして、ハンドルを回し開栓し、「プス〜〜」と音と共にガスを補充します。
これでサイフォンの中の食材を捨てる事なく最後まで使い切ることができますでは、ガスボンベ自体のガスがなくなってしまった場合はどうすれば良いのでしょうか?
もし、ガスボンベ自体のガスがなくなってしまった場合は専用業者に注文しなければなりません。
レストランの営業中にガスボンベのガスがなくなってしまっては、顔面が青白くなってしまうのは明白です。
ですので、ガスボンベのガスの容量が減ってきたら、あらかじめ予備のガスボンベを購入しておくことをお勧めします。
どうやってガスの残量を確認することができるのでしょうか?
それは、圧力調整器の下部にあるゲージがボンベ内のガスの残圧数を示しているのでそのゲージを確認することでわかります。
そのゲージの見方は知ってますか?
ガスの残量が満タンから残りのガスが10%くらいまでは5MPa付近を針がさしています。
ガスの残量が10%未満になると針が下がり始めます。
ガスの残量が10%未満になると残りのチャージ数は約30回となります。
ですので、針が下がり始めたら、新しいガスボンベを購入することをお勧めします。
ガスカートリッジ式
炭酸ガスのカートリッジ式はどのように交換すれば良いでしょうか?
カートリッジ式の場合は1回使い切りなので、サイフォン内の炭酸ガスがなくなったら、その都度補充する必要があります。
エスプーマのガスの価格はいくら?
最後に気なる価格についての比較をして見ようと思います。
亜酸化窒素ガスと炭酸ガスでは、仕上がりの用途が違うので単純比較にはなりませんが、価格の比較としてお考えください。
どうしても炭酸ガスを食材に添加したい時は炭酸ガスのカートリッジを使わなけれなりません。
ガスボンベ
楽天市場で見てみると48,027円なので、ガスボンベ1本で約300回のチャージができます。
48,027円÷300回=1回あたり160.09円となります。
つまり、1回のガスの充填で160.09円のコストになりサイフォン1本で何人前のエスプーマを作るかはメニューによって異なるので様々です。
20人前のエスプーマ使えるとしたら、1人あたりの単価は8.0045円になります。
そんなコストも考えながら、原価計算をしないと支払いをした後に現金が全然残らないという状態に陥ってしまいます。
まな板の上が涙で溢れてしまうことになってしまいます。
ガスカートリッジ式
カートリッジ式の価格を調べてみましょう。
カートリッジ式のエスプーマ用の炭酸ガスは10本入りで1,123円です。
ということは1本あたりのコストは112.3円です。
これで同じく20人前とるとすると、1人前は5.615円になります。
単純比較すると炭酸ガスのカートリッジの方が安いという結果になりました。
しかし、炭酸ガスは苦手な人もいますので、全ての方に万能なガスとは言いづらいですね。
エスプーマの2種類のガスの違いのまとめ
いかがでしたでしょうか?
エスプーマの2種類のガスについて、保存形態や、交換方法、価格について説明しました。
亜酸化窒素ガスと炭酸ガスは別物なので、仕上がりの見た目は一緒かもしれませんが、内容は異なります。
亜酸化窒素ガスは無味無臭なので、食材自体の風味を生かした泡状にすることができますが、炭酸ガスはどうしても炭酸の「シュワシュワ」した感じが残ってしまいます。
あなたの作りたい料理によってどちらのエスプーマのガスが最適なのか判断する必要があります。
ぜひ、あなたの理想のエスプーマを実現させるためにも、2つの違いをしっかりと理解して使い分けてくださいね。
エスプーマのレシピについてはこちらをご覧ください。
エスプーマの使い方は以下の記事で詳しく解説しています。
その他のエスプーマのお役立ち情報は下記にまとめています。